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株式会社日辰電機製作所様は、ISO9001、ISO14001、ISO27001、ISO22301の4規格の認証を取得されていましたが、2017年に4規格の複合審査を受審されました。
今回は、その取り組み事例をご紹介します。

 

 

  

 
●貴社はISO9001, ISO14001, ISO27001, ISO22301の4規格を取得されていますが、それぞれ取得された経緯は?
1995年にISO9001, 1997年ISO14001, 2008年にISO27001, 2013年にISO22301を取得しました。
いずれも取引先からの要求ではなく、自主的な取り組みです。

まず、ISO9001については、同業者の中で先行して認証を取得することで、常にお客様に喜んでいただける製品を提供したいと考え、早期に取得しました。のちに、取引先が策定された独自の品質基準にもISO9001の基盤があったため、すぐに対応できました。
ISO14001については、世間で環境問題が騒がれ始めたときに必要性を感じ、環境にやさしい製品をお客様に提供するという目的で取り組みました。
2008年には、お客様からお預かりした情報資産の保全という目的で、当時の情報管理部を対象としてISO27001の認証を取得しました。
その翌年の2009年には、すでに取得していたISO9001とISO14001のしくみを統合し、複合審査を受審しました。
その後、東日本大震災を受け、災害に強い会社にすること、また、災害の際、被災地へ重要事業である保安器を滞りなく提供することが使命であると考え、2013年にISO22301の認証を取得しました。
2014年の ISO27001の更新時、本規格にも附属書SLが採用されたことで、ISO22301と統合し、複合審査で受審しました。

●4規格のしくみを統合しようと思われたきっかけは?
将来的に、ISO9001もISO14001も附属書SLが採用される形で改訂されることを知り、統合化に取り組むことを決めました。その結果、自社独自の解釈により2009年に ISO9001とISO14001を統合して複合審査を受審しましたが、それをきっかけに、他の規格についても将来的な統合化を視野に入れたマネジメントシステムの更新を推進してきました。

ISO22301はいち早く附属書SLが採用されており、このISO22301の認証取得がすべての統合につながったように思います。
ISO22301の認証を取得してから、ISO活動のパフォーマンス効率を上げること、4規格の相乗効果を高めることを目的として順次規格が更新されるタイミングで統合化を計画しました。
また、審査回数が減ることによる負担軽減も狙いの一つでした。

●どのような体制で対応されましたか?
ISO9001とISO14001を取得した当初は、品質と環境は別の担当者でしたが、2009年に2規格の複合審査を受審した際に、1名の担当者で対応することになりました。
その後、ISO27001、ISO22301を取得しましたが、それぞれ別の担当者(ISO22301は品質と環境の担当者が兼務)が対応しました。
全社的な組織にするため、2017年に新しい体制に刷新しました。
規格ごとに管理責任者および委員を個別に任命し、役割を明確にしました。また、共通部分を統括管理するために、2名体制の事務局を設置し、全体では8名で統合委員会を運営しています。
内部監査については、以前は3~4名で対応していましたが、統合委員会の中で内部監査チームを組んで、実際に審査機関が行う複合審査と同じ形式で内部監査を実施しています。

●4規格のしくみを統合するまでの期間は?
実質的には、2017年の4月から取り組みました。
4月のマネジメントレビューで新体制が承認されてからスタートしたため、約半年という短期間で推進しました。トップの強いリーダーシップがあったことで、この短期間での統合化が実現できました。

●4規格のしくみを統合するにあたって苦労したことは?
内容的な観点では、4規格がすべて同じ構造になったことで、要求事項の8項以外は共通項目となりましたが、各規格で少しずつ異なっている部分があり、その相違部分の取り扱いが難しかったです。
4規格の共通部分を「統合マネジメントマニュアル」、8項を「統合マネジメント運用規定」に集約することで、共通項と要求事項を明確に棲み分けし、その中でも相違点は色分けすることによって識別できるよう工夫しました。
また、この機会に、検索スピードの向上や改訂を容易にする為、管理文書の電子化を進めました。
ハイパーリンク等のツールを活用することで、4規格の多種多様な要求事項をリンクさせ、よりシンプルなマネジメントシステムの構築に苦慮しました。

推進面では、統合するタイミングで新体制となったことで、活動方法や役割を模索しながら活動しなければならなかったことや、メンバーが通常業務との兼務であったため、業務を調整しながら推進しなければならなかったことは大変でした。また、新体制からメンバーとなった要員もおり、短期間で規格解釈のレベルを合わせることも必要になりました。

●4規格を統合されてよかったことは?
個別に運用していたしくみが、一つのマネジメントサイクルで運用できるようになり、パフォーマンス効率が上がりました。
また、たとえば、ISO14001では「緊急事態への準備及び対応」についての要求事項がありますが、特定された緊急事態をISO22301のしくみを活用して演習するなど、4規格のよいところを採用することによって、相乗効果が高まりました。
1995年に最初にISO9001を取得して以来、継続的に改善してきたことの積み重ねがあったからこそ、シンプルで有効的なマネジメントシステムが構築できたと思います。
審査費用やISO活動に関わるコストが削減できたことも統合のメリットの一つです。

●ISO9001, 14001は2015年版に改訂されましたが、改訂対応についてお聞かせください。
弊社では、すでに附属書SLが採用されているISO22301やISO27001を取得していましたので、
2015年版のISO9001、ISO14001との共通部分はすでにあるツールを活用して水平展開しました。
進め方としては、SGSの無料セミナー、規格解釈研修、内部監査員研修を受講し、メンバーの理解を深め、社員の半数以上が統合化推進に関わって活動を進めてきました。
SGSのギャップ分析を利用したことも改訂活動に役立ちました。
ギャップ分析によって、差分箇所だけではなく、改訂内容の「強弱」が明確になりました。
特に重視したのは、リスクと機会の解釈、リスクと機会の切り分け、外部・内部の課題の特定、文書の保持・維持の解釈等です。文書化要求が少なくなったことで、「何をなくし、何を残すか?」を考えました。
月2回、ISO活動のトピックスをまとめて社員の目につく場所に掲示するなどして、社員への啓蒙活動も行いました。

●今回、4規格の審査を複合審査という形式で受けられた感想は?
4規格の審査を同時に受審するため、「全規格共通の質問なのか?どの規格に対する質問なのか?」頭の切り替えが難しかったです。回数を重ねるにつれて慣れていくとは思いますが、共通、個別の認識をさらに高める必要があると感じました。
また、複合審査という形式にしたことで、4規格を1つのシステムとして活動を推進することができるよい点と感じました。

●SGSの審査を受けられた印象は?
1995年のISO9001の初回審査以来、継続して審査をしていただいているので、弊社の強み、弱みをよく認識していただき、継続的改善に有効なご指摘をいただいています。
審査員のレベルも高く、専門分野の知識があるため、相互理解を深めることができ、誰にでも分かりやすい審査だと思います。
また、統合化、複合審査、更新審査においては、弊社の実施計画に合わせたタイミングでコーディネートしていただき、よいタイミングで実行することができました。

●今後の課題は?
審査で指摘された弊社の弱点や慣習などについては、体質改善の必要性を感じています。
1995年からISO9001を取得していますので、当時のISO9001の意識のままでいる社員もいます。ISOに関わる固定観念を捨て、認識を2015年版にシフトしていかなければなりません。今後も周知していかなければならないと思っています。
今回の審査では、現場に関わる指摘が多かったのですが、システムだけ改善されても現場の改善が進まないと統合化の意味はないと考えていますので、現場に浸透させていくことは今後の課題の一つです。
その為には、弊社で継続的に推進している「QCサークル活動」との融合性を高める必要性を感じています。
どんなルールを作っても、意識付けが大切です。
「何のためにこの活動をしているのか?」ということを皆が理解して行動できるよう、教育やコミュニケーションも大切だと考えています。
今後も文書類の整理について、まだ改善の余地がありますし、法規制の遵守を確実にするしくみやそのための力量保持の必要性もあるので、継続的改善を行っていきます。

株式会社日辰電機製作所 代表取締役社長 岩崎 駿 様のコメント

当社は、通信用保護装置、雷探知装置等の開発・製造を行っております。
近年、コミュニケーション手段の多様化によって、通信業界は大きく変革しており、時代のニーズに合った開発・製造が強く求められております。
このような変化する通信環境の中で、お客さまの更なる信頼を得るために、当社のマネジメントシステムを有効的に活用することの重要性を感じています。

1995年にISO9001を取得以来、ISO14001、ISO27001、ISO22301と時代のニーズに合った複数のISO規格を取得し、20年以上に渡りISOの継続的改善に取組んで参りました。
この度、4規格の相乗効果を高め、パフォーマンス効率向上を目的に4規格を統合し複合審査で受審することを計画しました。
これまで、コンサルタント等を入れずに、自社で取組むことによって、社員一人一人の認識を高め、よりシンプルなマネジメントシステムを構築したことが、今回の4規格複合審査での認証取得に繋がったと考えております。

今後も、マネジメントシステムの有効性を継続的に改善し、お客様に喜んでいただける製品をご提供できるように努めてまいります。

 

日辰電機製作所様の会社概要】
1947年設立。本社は埼玉県入間市。50名の従業員を擁する。
事業内容は、電気通信機械器具の製造販売および付帯する一切の業務。

ISO9001/ISO14001
【登録サイト】本社・工場・蓼科事業所
【認証範囲】
1. 通信用保護装置、雷探知装置、避雷管及び部品の設計、製造
2. EMIフェライトコア及びEMIフェライトコア加工品の販売
3. 通信機器及び電子機器に使用するプリント基板の実装組立

ISO27001
【登録サイト】本社・工場
【認証範囲】NTT納入物品の製造(通信用保護装置)
適用宣言書第14版

ISO22301
【登録サイト】本社・工場・蓼科事業所
【認証範囲】NTT納入物品の製造(通信用保護装置)

 

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